内科とは、※風邪(咳、痰、鼻水、鼻づまり、のどの痛み、発熱)をはじめ、
腹痛、嘔吐、下痢などの消化器症状、動悸・息切れ・胸が締め付けられるような痛みといった循環器症状や呼吸器症状、
生活習慣の乱れから起こる血圧の変動や脂質の異常などの生活習慣病など、幅広く診察・検査・治療を担う科です。
何科に行ったらいいのかわからないという場合でも、ご相談頂ければ診察させて頂き、
症状や病態に応じて適切な治療や専門医へご紹介致します。お気軽にご相談下さい。
また、会社健診や市町村の健診などで異常や指摘を受けた方の診察もさせていただいております。

風邪症状がある場合は、院内感染リスクをできるだけ低減できますよう、事前にお電話を頂いてからの対応となります。
その後の受診については当院スタッフがご案内いたします。

発熱時の来院

感染症予防のため、ここ数日間以下の症状のある方は病院内に入れませんので、事前にお電話(TEL:0467-52-0085)でお問い合わせください。
◆ 発熱・咳・痰・喉の痛み・鼻水・他のかぜ症状・下痢・嘔吐・腹痛など

来院の際はマスクの着用をお願いいたします。

なお、当院にかかったことのない新規の風邪・胃腸炎の症状の方は受け付けておりません。

血圧と高血圧

血圧とは、血液が動脈を流れる際に血管の内側にかかる圧力のことです。よく、血圧の「上」「下」という言い方をしますが、上は心臓が収縮して血液を送り出した時の「収縮期血圧(最高血圧)」のことで、下は心臓が拡張した時の「拡張期血圧(最低血圧)」のことです。
収縮期血圧(最高血圧)が140㎜Hg以上、拡張期血圧(最低血圧)が90㎜Hg以上の時に、高血圧と診断されます。
高血圧の方の食事では、1日の減塩目標である6g未満を守ることが大切です。
6gといえば小さじ1杯程度の量。物足りなく感じるかもしれませんが、ちょっとした工夫で簡単においしく減塩することができます。

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食べ方のひと工夫

  • みそ汁は1日1杯で、野菜やきのこで具材を増やしましょう。
  • しょうゆ・ドレッシング類は「かける」より「少しだけつける」
  • 野菜・海藻類をたっぷりと
  • 加工食品より旬の新鮮食材を
  • レモンや酢など酸味を生かす
  • だしで「うまみ」をきかせる

高尿酸血症

高尿酸血症とは、血液中に尿酸が多くなった状態をいいます。尿酸(尿酸の結晶)が関節などにたまると激しい痛みを伴う炎症発作、いわゆる「痛風」発作を起こすことがあります。
痛風は9割以上が男性に発症しますが、年齢・性別を問わず血清尿酸値7.0mg/dlを超える場合に、高尿酸血症と診断されます。
尿酸の上昇については、食事からの影響より体内での合成や排泄の影響が大きいことが明らかになってきましたが、プリン体の多いものは連続して大量に食べないようにしましょう。

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プリン体の多い食事
酒類(ビール・日本酒)・レバー・魚の干物・干し椎茸・かつお・海老・白子 などです。

脂質異常

脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)、中性脂肪(トリグリセライド)のいずれかが基準値より高いか、HDLコレステロール(善玉コレステロール)が基準値より低い状態のことです。

【診断基準】
・LDLコレステロール140mg/dl以上
・中性脂肪150mg/dl以上
・HDLコレステロール40mg/dl未満

コレステロールには、主としてLDLコレステロールとHDLコレステロールがあります。LDLコレステロールは悪玉コレステロールと呼ばれており肝臓から全身の細胞へコレステロールを運ぶ働きをしています。LDLコレステロールが上昇するとコレステロールの血管壁への沈着を促進させ、血管壁のアテローム形成を増長し、動脈硬化が進行します。HDLコレステロールは善玉コレステロールと呼ばれており、血管壁に付着する余分なコレステロールを取り除いて、肝臓へ運ぶ作用があります。HDLコレステロールの低値は、動脈硬化を進行させます。

発症には、過食、運動不足、肥満、喫煙、飲酒、ストレスなどが関係しているといわれています。また遺伝的な要因によって起こる家族性高コレステロール血症と呼ばれているものもあります。

脂質異常症をそのままにしておくと、動脈硬化が進行します。その結果、虚血性心疾患(狭心症、心筋梗塞)、脳血管障害(脳梗塞、脳出血)、下肢閉塞性動脈硬化症など生命にかかわる病気を引き起こす危険性が高くなります。

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悪玉コレステロール(LDL)高値の時控えた方がよい食材

  • 卵黄:1日1個は多く、週に2・3個程度が目標 卵黄だけの制限でかなりLDL値は低下します
  • 魚卵:いくら・たらこ・すじこ など
  • マヨネーズ・バター・マーガリン・チーズ・高脂肪のアイスクリーム
  • 甘いもの一般:卵黄を使用しているこが多いので

※肉類は脂部位でなければ、問題ありません。

血糖

血糖とは、血中のグルコース(ブドウ糖)の濃度のことです。
ヒトの血糖値はさまざまなホルモンによって調節を受けており、血糖値を上げるグルカゴン、アドレナリン、コルチゾール、成長ホルモンと、血糖値を下げるインスリンの作用によって正常値に保たれています。成人の空腹時血糖は、70~109mg/dL程度です。

【高血糖:血糖値が高い状態】
食事摂取に伴って血糖値は上昇しますが、高カロリー食、高脂肪食、運動不足などによってインスリン分泌能の低下やインスリン抵抗性増大によるインスリン作用不足を招くと、高血糖を引き起こします。
■症状
以下のように血糖値の上昇に伴い変化します。
・空腹時血糖値130mg/dL以上・食後2時間血糖値180mg/dL未満:口喝や多尿、倦怠感などの高血糖症状はみられないが、放置すると糖尿病の合併症が進行する。
・血糖値300mg/dL以上:口渇や多尿、倦怠感などの症状。場合によっては糖尿病性ケトアシドーシス、高浸透圧高血糖症候群といった意識障害を来す病態を呈す。
■糖尿病の診断
なお、血糖値が下記のような場合、糖尿病の診断の一助となります。
・空腹時の血糖値が126mg/dL以上
・随時血糖値が200mg/dL以上
・75gのブドウ糖負荷2時間後の血糖値が200mg/dL以上

【低血糖:血糖値が低い状態】
低血糖の原因には、食事摂取や炭水化物の摂取不足、飢餓状態、糖尿病薬の過量内服やインスリン過剰投与、インスリン分泌腫瘍であるインスリノーマなどがあります。
■症状
以下のように血糖値の低下に伴い変化します。
・血糖値70mg/dL以下:血糖を維持するためにアドレナリンが分泌され、発汗、動悸、手指の震え、顔色不良などといった交感神経症状が出現する。
・血糖値50mg/dL程度まで低下:脳でのエネルギー代謝が阻害され、頭痛、集中力の低下、生あくびなど中枢神経症状がみられる。
更に血糖値が低下すると、昏睡状態に陥ることもあります。

脱水症

「脱水症」とは、体内の水分が足りない状態のことをいいます。 「脱水」になると、自覚症状としては口の渇きや体のだるさ、立ちくらみなどを訴えることが多いです。 皮膚や口唇、舌の乾燥、皮膚の弾力性低下、微熱などが起こります。 そのほかに食欲低下、脱力、意識障害、血圧低下、頻脈なども出現しやすいです。

脱水は、摂取する水分よりも失う水分が多い場合に起こります。 嘔吐、下痢、利尿薬(尿を排泄させる薬)の内服、カフェイン飲料の摂取、多量の発汗、水分摂取の減少などで脱水を招きます。
また、高齢者は、体内の水分量が低下するため、脱水になりやすいのです。

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隠れ脱水にも要注意

秋~冬にかけての乾燥する季節は、汗以外にも皮膚から水分蒸発がすすむため、より体液が失われやすい傾向にあります。また、夏に比べると喉の渇きやすさを感じにくいため水分を積極的に摂らない人が多く、知らないうちに体液が失われ、自覚のないまま脱水状態に陥っていることがあります。

脱水症の予防・対策

① こまめに水分摂取をする。
水分は水、麦茶、スポーツドリンクなどのノンカフェインのものを選びましょう。
カフェインは利尿作用があるため、体内から水分が抜けやすくなるから好ましくありません。
カフェインを含む飲料(コーヒー、紅茶、緑茶、ウーロン茶など)

② 室温や湿度を適度に保つ。
夏場はエアコン、扇風機などを使いましょう。
高温になると発汗量が増加し、脱水症になりやすく、また多湿だと汗をかきにくくなるので体温が高くなり熱中症になりやすくなります。
冬場は加湿器を使ったり、洗濯物を室内干しにするなどの工夫をして、加湿を心がけましょう。

熱中症

気温の高い環境にいることで体温を調節する機能が狂ったり、熱が放出されず体内にこもったりし、体内の水分や塩分のバランスが崩れたりすることで起こる、めまいや頭痛、けいれん、意識障害などの症状をまとめて「熱中症」といいます。
体温調節機能の乱れや、体内の水分が失われることが原因となりますが、熱中症を引き起こす要因には、「環境」によるものと「からだ」によるものがあります。

【環境要因】
・気温が高い、風が弱い、日差しが強いなど

【体の要因】

・激しい運動などにより体内でたくさん熱が生産された。
・暑さに体が慣れていない
・疲れや寝不足、病気などで体調がよくない

「環境」と「からだ」の要因が重なったときに熱中症が起こりやすくなると考えられています。
注意が必要な時期は、梅雨の晴れ間や梅雨が明けてすぐ、しばらく涼しい日が続いた後急激に暑くなった日などです。
注意が必要な場所は、運動場、公園、海やプールなど、強い日差しが当たる屋外や、駐車場に止めた車の中、体育館、気密性の高いマンションの最上階など。浴室やトイレ、寝室など、家庭内の風通しの悪い室内でも起こりやすくなります。

運動や作業をすると私たちのからだの中で熱が生まれます。ただし、人間のからだには体温調節機能が備わっているため、体温が上がり過ぎたときには、自律神経の働きによって末梢の血管が拡張し、皮膚に多くの血液が流れ込むことで熱をからだの外に放出します。同時に、体温が上がったら汗をかき、その汗が蒸発するときにからだの表面から熱を奪うことで、上がった体温を下げようと働きます。ところが、あまりに暑い環境に長くいると、体温調節機能が乱れて体外への熱の放出ができなくなり、体内に熱がこもって体温が上昇します。また、急激に大量の汗をかくと、体内の水分と塩分が失われ、体液のバランスが崩れてしまいます。それが筋肉や血流、神経などからだのさまざまな部分に影響をおよぼすと、けいれんやめまい、失神、頭痛、吐き気といった熱中症の症状があらわれるのです。

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高齢者や乳幼児、持病のある人は要注意

熱中症になりやすい人として、高齢者や乳幼児、運動習慣がない人、太っている人、体調がよくない人、暑さに慣れていない人などが挙げられます。
特に高齢者や乳幼児は、体温調節機能の衰えや未熟さによって体内に熱がこもりやすい(体温が上がりやすい)上、暑さを自覚しにくいこともあるため、リスクが高いといえます。
子どもは大人よりも身長が低く地面に近い分、アスファルトの照り返しなどによる熱の影響を受けやすくなることも要因のひとつです。

熱中症は、軽い症状から命にかかわる重症なものまで、段階的にいくつかの症状がみられます(下記の表参照)。
さらに症状が進むと、40度以上の高熱、意識障害、けいれん、異常行動などを起こすことがあり、この状態を熱射病といいます。脳内の温度が上昇することで中枢神経に異常が起こり、からだのさまざまな臓器に障害が出て、命を落とすこともある危険な状態です。
熱中症になっても、軽症のうちは体温が高くならないこともあります。ただし、最初は軽症でも、放置するとあっという間に重症化することもあるため、油断は禁物。「熱が高くないから大丈夫」と思い込まず、ほかのからだの症状をよく観察しましょう。
「おかしい」と感じることがあったらまずは体温を測ることをおすすめします。ふだんより1度以上高い場合は要注意。涼しいところで横になるなどしてからだを休め、熱が下がるまで様子をみましょう。

分類 症状 重症度
Ⅰ度 めまい・失神
「立ちくらみ」という状態で、脳への血流が瞬間的に不充分になったことを示し、“熱失神”と呼ぶこともあります。
筋肉痛・筋肉の硬直
筋肉の「こむら返り」のことで、その部分の痛みを伴います。発汗に伴う塩分(ナトリウムなど)の欠乏により生じます。これを“熱けいれん”と呼ぶこともあります。大量の発汗
軽度
Ⅱ度 頭痛・気分の不快・吐き気・嘔吐・倦怠感・虚脱感
からだがぐったりする、力が入らないなどがあり、従来から「熱疲労」「熱疲弊」と言われていた状態です。
中度
Ⅲ度 意識障害・けいれん・手足の運動障害
呼びかけや刺激への反応がおかしい、からだにガクガクとひきつけがある、真直ぐ走れない・歩けないなど。高体温
からだに触ると熱いという感触です。従来から「熱射病」や「重度の日射病」と言われていたものがこれに相当します。
重度

熱中症の予防

・温度計を買って室温を計る。
・30度以上になったら要注意。
・水分をたくさん摂る。水、麦茶、スポーツ飲料など。利尿作用のある、カフェイン飲料やアルコールは避ける。
・真夏の外出や運動は炎天下や昼間は避けて、朝や夕方にする。
・服装に注意。一般的には、合成繊維より、木綿の衣類が良い。また濃い色はエネルギーを吸収するので、避ける事が賢明。
・直射日光の入る窓には遮光のカーテンやブラインドをつける。
・湿度にも注意。湿度80%を超えたらエアコンなどで除湿を心がける。

下痢

下痢は、食中毒など感染を起こしたとき、腸の水分吸収が不十分なとき、暴飲暴食やストレスなどで腸が動き過ぎるときに起こります。

■対策
お腹をよく温める

感染性胃腸炎

原因としてはウイルス性と細菌性があります。
ウイルス性で代表的なのはロタウイルス、ノロウイルス、アデノウィルス、サポウイルス、アストロウイルスが原因の胃腸炎です。有名なノロウイルスは生ガキなどの二枚貝摂取後の食中毒や冬場流行するタイプとして有名ですが、感染性胃腸炎=ノロウイルスではありません。
また、ウイルス自体に対する薬はありません。そのため、治療は症状を抑える薬や、小まめな水分摂取、栄養補給、安静といったものになります。