令和6年10月から令和7年2月までの期間はインフルエンザ・コロナなど感染症の検査は実施しておりません


神経内科とは、脳・脊髄・末梢神経・筋肉の病気をみる内科です。
血管障害・変性・感染・腫瘍・遺伝・先天奇形といった色々な原因によって起こる病気を診断し、治療します。

「脳神経内科」は、精神の病気を扱う「精神科」「神経科」「心療内科」とは異なります。

こんな症状が出たらご相談ください!

物忘れ(健忘)・記憶力の低下・手足の運動麻痺・脱力感・手足の感覚麻痺・しびれ・異常感覚・手足のふるえ・ひきつけ・けいれん・めまい・歩行がふらつく・歩きにくい・頭痛・顔面がゆがむ・物が二重に見える・言葉がもつれる・舌やろれつがまわらない・飲み込みが悪い・よくむせる・失神・意識レベルの低下

【脳の病気】
脳血管障害(脳卒中)
脳梗塞、脳出血、くも膜下出血、脳動静脈奇形、もやもや病、一過性脳虚血発作
認知症(アルツハイマー型認知症、脳血管性認知症、レビー小体型認知症、ピック病)
パーキンソン病、パーキンソン症候群
片頭痛、緊張型頭痛、群発頭痛
てんかん
脊髄小脳変性症、多系統萎縮症、進行性核上性麻痺
多発性硬化症 など

【脊椎の病気】

筋委縮性側索硬化症(ALS) など

【末梢神経の病気】

末梢神経障害(糖尿病性など)
顔面神経麻痺
三叉神経痛 など

【筋肉の病気】

多発筋炎、皮膚筋炎、筋炎
重症筋無力症 など

【その他】

めまい(メニエール病、良性発作性頭位性眩暈症、前庭神経炎)
本態性振戦 など

頭痛外来

頭痛には、日常的に起こる頭痛から脳に病気がある頭痛まで、頭痛の原因・分類にはいろいろあります。
治療法も異なるのですが、市販薬で紛らわしてしまう方が多いようです。適切な診断・治療を受けることが望まれます。
頭痛でお困りの方は「頭痛外来」の受診をおすすめいたします。

頭痛はその原因により、急性頭痛 と 慢性頭痛 に分けられます。

【急性頭痛】
左脳腫瘍、くも膜下出血、脳出血、脳炎、髄膜炎等、脳の病気が原因の頭痛です。このような急性頭痛は、MRI(磁気共鳴画像)やCTスキャン(コンピュ-タ-断層撮影法)、髄液検査といった検査で診断ができます。
特にくも膜下出血、脳出血は危険な頭痛と言われ、緊急の診断・治療が必要となってきます。

【慢性頭痛】

繰り返し起こる強い頭痛に悩まされるが、はっきりした原因、異常がみつからない慢性の頭痛のことです。
いわゆる「頭痛持ち」を自認している方々で、頭痛患者さんの約90%を占めます。
慢性頭痛は、片頭痛緊張型頭痛群発頭痛の3つに分けられます。
これら3タイプの頭痛は、日常生活に支障をきたすことがあります。

片頭痛
頭部の片側または両側に、ズキンズキンと脈をうつような痛みが起こります。吐き気がしたり、光をまぶしく感じたり、音に敏感になるなどの症状を伴い、体動で痛みが悪化し、あまり体を動かしたくなくなります。女性に多い頭痛です。長時間のデスクワ-クによる頭部の緊張、精神的なストレス、睡眠不足、長時間睡眠、ワイン、チョコレ-ト、チ-ズなどの摂取、月経などが誘因となることがあります。現在では片頭痛に効果がある薬剤が承認され、処方できるようになりました 。
緊張型頭痛
頭全体や後頭部がギュ-ッと締め付けられるような痛みを伴います。肩こり、ストレスやパソコン、デスクワ-クなどの疲労が原因となることが多いようです。
群発頭痛
1年の決まった時期、毎日の決まった時間帯に、目の奥に起こり、えぐられるような、何かで突き刺されるような激しい痛みが起こる頭痛です。男性に多い頭痛です。また、頭痛の起こった側の目が充血したり、涙が出たり、鼻がつまったりすることがあります。飲酒が引き金になることもあります。

物忘れ外来

物忘れ外来では、主に「アルツハイマー型認知症」を代表とする認知症患者さんを対象とし、早期に認知症を発見することを目的としています。

認知症とは?

人の名前を思い出せなかったり、体験を瞬間的に忘れてしまったりする「生理的な物忘れ」は、誰もが経験し、加齢とともに老化現象として出現しやすくなります。
とっさに思い出せなかった物忘れはヒントを言われると思い出せます。しかし、「病的な物忘れ」は、「認知症」という病気でみられ、経験したこと自体を忘れていることが多いのでヒントを言われても思い出せません。ですから日常生活に支障をきたしやすくなるのです。
 
認知症は、進行すると物忘れだけでなく、日時や曜日がわからなくなったり、今までできていた調理や掃除などの家事ができなくなったり、買い物でのお金の計算ができなくなったり、家の帰り道がわからなくなったり物盗られなどの妄想などが出現することが特徴です。

認知症の原因

認知症の原因はたくさんあるため、「治療可能な認知症」と「治らない認知症」の区別が必要となってきます。最も多いのは「アルツハイマー型」と「脳血管性」に原因するもので、約7割を占めています。しかも、近年増えているのが「アルツハイマー型」です。本人は病状の自覚がないことが多く、否定することも多いのです。ご家族が早く気付いて外来を受診させることが大切です。また、既に本人が認知症を発症していて、周辺症状である精神症状などによりご家族がお困りの方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。

脳梗塞外来

脳梗塞とは、脳血栓・脳いっ血・脳軟化なども呼ばれ、脳の血管が詰まり、脳細胞へ送られる血流が途絶えて酸素や糖分の輸送ができなくなり脳細胞が死んでしまう状態のことを言います。脳のどこの血管が詰まるかによって症状は様々です。脳梗塞に前ぶれがあることは少なく、多くは突然発症します。マヒなどの後遺症がなくても脳梗塞が多発してしまうと認知症やパ-キンソンの症状を発症させる原因にもなりえます。

脳梗塞を疑う症状

手足のマヒ、半身のしびれ、ろれつがまわらなくなる、話ができなくなる(失語)、意識が悪くなる、物が二重に見える、視野の半分が見えない、歩行のバランスが悪くなる、めまい、嘔気、嘔吐などがあげられます。症状が出現したら自宅などで様子をみずに直ちに受診してください。3時間以内ですと血栓溶解術などの治療を行うことも病院施設によっては可能です。

パーキンソン病外来

パーキンソン病(パ-キンソン症候群)は、中年以降に発病し、原因不明の慢性進行性の神経難病です。
脳炎後や脳血管障害、薬の副作用でも同じような症状をおこすこともあります。
「パ-キンソン病」では大脳の一部の線条体(せんじょうたい)、淡蒼球(たんそうきゅう)という場所で神経伝達物質の一つである「ド-パミン」という物質が減少していることがわかっています。また、線条体では、ド-パミンと他の神経伝達物質の「アセチルコリン」とのバランスが崩れた状態になっていることがわかっています。

パーキンソン病を疑う症状

振戦(体、特に手指の細かなふるえ)・固縮(体や筋肉が硬くなる)・無動(体が思うように体が動かない・動作が鈍い)・姿勢反射障害(体の前後左右の姿勢バランスを崩しやすい)・歩行障害・仮面様顔貌(顔つきが無表情)などの症状がある場合、パーキンソン病の可能性があります。
主な治療法は、薬物療法・リハビリテーションとなりますので、早期な段階での受診をおすすめいたします。